2016年09月05日

父親が二人いる

4〜5歳くらいまで、父親が2人いたんだよ。
それも、浮気とかじゃなくて、同じ父親が2人。

意味がわからないと思うけど、顔かたちはまったく同じなんだけど、目つきだけが異様な感じがする、とにかくこの世のものとは思えない存在だった。

どういうときに「そいつ」が来たのかは覚えてないがいつもの父親と同じように家に帰って来てた。
でも俺も母親も「そいつ」が父親じゃないってことは肌で感じており玄関の前にきたときから震えていた記憶がある。

そして「そいつ」は家の中に入ると決まって家具や皿をめちゃくちゃに荒らすんだよ。
俺は恐くて目をずっとつぶってるんだが耳には母親の「やめて!」という声が今でもこびりついている。

断言できるが俺の父親は優しくそんなことをする人ではない。
でも、顔が同じで、性格がまったく逆のもう1人の「そいつ」は確かにいた。

今、そのことを親に言っても「そんなことはなかった」しか言われない。
あれはなんだったんだ
posted by 朱雀門の鬼 at 23:41 | 怖い話(短い話)

サラダ油を食べた

大学に入学して一人暮らしで自炊を始めたのですが、、

1年経ち、2年も経つころには、すっかり自炊熱も冷めほとんど外食か、ホカホカ弁当になっていました。

大学4年になったころ、また少々自炊するようになり、入学した頃に購入した四角い1リットルくらいの缶入りサラダオイルが再び日の目をあびることになりました。

フライパンに油をチョット垂らしてみると、いやに茶色い。

「まあ、4年も経てばアブラも酸化するしなあ、まあ、火を通すからOKだよね」

なんて一人で納得して気にもとめず、そのまま使い続けました。

大学も卒業間近になって、ようやくそのサラダオイルも無くなりそうになってきて、缶を大きく傾けなければ油が出ないようになってきました。

ある日、缶の口から油と一緒につぶ餡の小倉の皮のようなものが2〜3枚出てきました。

「ゴミでも入ってたかなあ」などどと軽く考えていたのですが、次の日もまた次の日もアブラを出すたびにつぶ餡の皮がどんどん出てきます。

不信に思った私は、意を決して、サラダ油の缶の蓋全体を缶きりでキコキコ開けたのです。

その瞬間、目に飛び込んできたものは…百匹はいるであろう大小のゴキブリの大群。

まだ、半分くらいは息がある様子でウヨウヨとうごめいていました。

そう、私が使用していたサラダオイルの缶は4年の間にゴキブリの巣と化していたのです。

そして、つぶ餡の皮はゴキブリの死骸からもげた羽だったのです。

その事実を悟った時、一瞬にして顔面蒼白になったのを感じました。

そして4年間、ゴキブリエキスの入ったサラダオイルを食べ続けたことに改めて気づいた瞬間…

死ぬかと思った。
posted by 朱雀門の鬼 at 23:38 | 怖い話(短い話)

神隠しにあった友達

少年時代に神隠しにあったヤツがいたな。

ある日近所にある大きめの神社で、6、7人の友達と遊んでた時の話だ。

でかい御神木の隣にしめ縄の張ってある小さめの御神木があってな。

そのかたわらに墓か記念碑みたいなモンがたってて、ちょっと土が盛り上がってる部分があった。

そこで誰が言うともなしに掘ってみようってことになってな。

近くの水道場で水を汲んできて、かけながら掘ったんだ。バチあたりとかよりも好奇心がさきにたっていたので、何か宝でも埋まってるんじゃないかとおもって皆夢中で掘った。

二人ほど興味無いと言った感じで、でかい御神木の方で遊びつづけた。

しばらくして宝石箱の様な小さな立方体の箱を掘り出した。

期待して蓋を開けたけれど、中に入っていたのは鉄製の砲弾のような丸い球だった。箱の内側には数字も彫ってあった。

あてが外れたせいか皆無言になり、俺もなんか罪悪感がこみ上げてきて、あわててその箱を元の位置に埋めた。

埋め終わるとでかい御神木の方で遊んでいる二人がいなかったので、勝手に帰ったのかと思い、皆解散した。

その日の夜、うちへ電話が掛かってきた。

俺に用だというので出てみたら、先に帰った二人のうち一人の母親で「うちの子を知らないか?」という。

てっきり先に帰ったと思い込んでいたので「ダレソレと一緒に帰りましたよ」と言うと、まだ帰っていないのだという。しばらく親同士が色々連絡をとりあっていたが、二人のうちかえってきた一人は「〜君がふざけて隠れた んだと思って、木(でかい御神木)の裏の小道から裏山の祠まで探したけど、いなかったので先に帰ったと思った」とのこと。

警察もPTAも色々さがしたけど、それ以来そいつの姿を見たやつはいなかった。

死んでたとしても死体すら見つからんとは…

今でも謎だ。
posted by 朱雀門の鬼 at 23:35 | 怖い話(短い話)