2016年01月03日

輪廻転生はあるのか?死んだ妹の生まれ変わり

自分にとって大事な人。

家族でも恋人でも、友達でもいい。

大事な人がもしもなくなってしまったとしたら、生まれ変わってでも会いたいと思ってしまうかもしれない。


俺の妹は、俺が17の時死んだ。

今からもう8年前。

まだ6歳でさ。末っ子で、男兄弟ばっかだから、兄貴も弟もネコかわいがりしてたね。

でも、もともと病弱でさ、ちっちゃくてさ。

めちゃくちゃ可愛くてさ、ちょっとしたことでも泣くんだよ。

「兄ちゃん、兄ちゃん」って。

いっつも俺の後についてくんの。

街にあるショートケーキが大好きでさ、1週間に1回くらいバイト代で買ってやってた。

食ってるとき「おいしいー」って笑う妹が、とっても可愛くてさ、すっげぇ可愛くて・・・。

妹が発作で倒れたって聞いて、俺、学校からバイク飛ばして、中学校で弟拾って、速効病院に行った。

色んな機械つけて妹は寝てた。

おかんとばあちゃんが「もうだめだぁ・・・」って、なんかじいちゃんに拝んでるし。

「シノを連れてかんといて!お願いや」

じいちゃんは、妹のシノが生まれてすぐに亡くなっている。

シノを抱くことなく逝ってしまったじいちゃんは、死ぬ間際まで「シノを抱っこしたいなぁ」って言ってた。

俺がシノのそばに行って「シノ!シノ!」って呼ぶと、意識が戻った。

「にーやん、あんねー、シノ、ショートケーキ食べたいん」

「よーしわかった。いっぱい買ってきてやるから死ぬな!寝るな!起きてんだぞ」

俺はケーキ屋からあるだけのショートケーキ全部買ってきた。

俺がショートケーキ買ってきて、病室のドアを開けると、妹が笑ってて、

「買ってきたぞ!シノ、食って元気出せ!」

って一口食わしたら、

「おいしいー・・・ありがと、にいや」

あの、俺が大好きなとびっきりの笑顔で笑って。

そして目を閉じて、それっきりだったんだ。

すぐにピーーーーーーーーーって、機械が。

電気ショックとかやっても無駄だった。

棺おけに入るときに、お気に入りの、おかんが作ってやった紺色のフリルのいっぱいついたドレスを着てた。

ばーちゃんが作ってやったお手玉も入れてやった。

俺、1年くらい立ち直れんかった。

壁にさ、誕生日に妹がくれた「にーやん達の顔」って絵があってさ。

まだ6歳だから下手くそでさ、でも兄弟で笑ってんの。

俺と一番上の兄貴の間で、カチューシャ付けた妹が笑ってる絵。

もうそれ見るたびに泣けてくるんだよ。

でも我が家でな、ちょっと不思議なことが起きるようになったのはそれからなんだ。

夜中にバーちゃん(ボケてない、霊感がある)が、

「あぁ、じーさん、紫乃連れてきてくれたん。そう、その服、気に入っとんのな。あぁ、そうかそうか、着れて嬉しいか」

障子の隙間から見ると、ばーちゃんが笑ってんの。

相づちまで打ってさ。

テーブルにお茶とジュースまで出してさ。

妹の好きな、地元の古い店が作ってる瓶のサイダー。

俺、ついついばーちゃんの部屋あけちゃった。

そしたら、ばーちゃん、慌てもせずにさ、

「ヒロトー、じいちゃんとシノがそこに来とる、挨拶せえ」

って、俺にまでお茶だすし。

「これ飲んだら、帰るとこまで帰りんさい」

ってばーちゃんは笑ってた。

まぁ、それくらいは序の口。

おかんが台所で、弟のおやつにホットケーキ作ってたら、作っといた一皿の、1枚の半分だけが無くなってんだって。

歯型ついてて。どう見てもシノの口の大きさでさ。

「あの子、ホットケーキも好きやったからなぁ」

ばあちゃんもおかんも涙してんの。

あとは、家に居るときに、シノの声を聞いたことは家族全員がある。

おとんが、

「きっとこの家が好きで出て行かないんだろう」

って言ってたな。

で、就職するからって、俺は東京で一人暮らしを始めた。

その頃、好きな女もできて、告白しようか迷ってた。

ある日、夢ん中、妹とよく行った公園で、2人でベンチに座ってた。

「にーちゃんは、あの人好きなの?」

おかんが作ってやったフランス人形みたいなドレス着てさ、妹が笑ってんの。

向こう側のベンチに、俺の好きな人が座って本を読んでて、それを指さしながら、

「うん」

って俺が答えると、

「大丈夫、シノが何とかしたげる」

って笑ってた。

んで、しばらく経ったある日さ、その女の人から告白されてしまった。

それから、そのまま今に至るわけで。

結婚して、しばらく経って、実家にシノとじーちゃんの墓参りに行った時のこと。

墓前でさ、俺の奥さんが言うんだよ。

その話を聞いて俺の心臓は飛び出しそうになった。
posted by 朱雀門の鬼 at 09:26 | 感動
2013年12月05日

感動する怪談 死んだ猫の恩返し

動物は、自分の気持ちにとても正直。

いつも、好きな人のことを大切に思っている。

もしも、あの世や幽霊があるのなら、きっと死んでしまった後も飼い主や可愛がってくれた人のことを大切に思っていることだろう。

仮にあなたのペットが、あの世へ旅立ったとしても、その子は天国からあなたのことを優しく見守ってくれているのかもしれない。


小学生の頃、親戚の家に遊びに行ったら痩せてガリガリの子猫が庭にいた。

両親にせがんで家に連れて帰った。思い切り可愛がった。

猫は太って元気になり、小学生の私を途中まで迎えに来てくれるようになった。

いつも一緒に帰っていたけれど、六年生の林間学校に泊りがけで行っているときに、車に轢かれて死んでしまった。

もう、猫は飼わないと思った。

年月が過ぎ、私は就職して三交バスで通勤をするようになった。

仕事がうまくいかず、やめようかどうしようか迷っていた。

バスを降りるといつも我慢していた仕事の悩みが噴出して泣きながら暗い夜道を歩いていた。

そんなある日、バスをおりて歩いていると、少し先に白い猫がいた。

その猫は振り返りながら距離をとりながら私の前を歩く。

坂を上がり、いくつもの曲がり道を曲がって行く。

私の家に向かって。

家の前に出る最後の曲がり角を曲がると、その猫の姿はなかった。

数日そうやって猫に先導されるように家に帰る毎日が過ぎた。

ある日、いつものように待っていてくれる猫を見て気が付いた。

しっぽをぱたん、ぱたんとゆっくり上げて下ろす仕草。

小学生の時に飼っていた猫と同じ。

思わず猫の名を呼んだ。

振り返った猫は一声鳴いて、また家に向かって歩いた。

涙が出てしかたがなかった。

心配して出てきてくれたんだね、ありがとう、ごめんね。

大丈夫だから、もう、安心しているべき所に帰ってね……。

後ろ姿に向かってつぶやいた。

最後の曲がり角を曲がる前に猫は振り返った。

近づいて撫でたかったけど、近寄ったら消えてしまいそうで、もう一度つぶやいた。

ありがとうね、大丈夫だからね。

そして、猫は曲がり角をまがった。

なぜかふと、後ろが気になって振り返ると白い小さな塊がふっと消えて行く所だった。

そこは林間学校に行って、帰らない私を待ち続けて猫が車に轢かれた場所だった。
posted by 朱雀門の鬼 at 21:50 | 感動

猫の第六感 悲報の知らせ

動物というのは、人間が大昔に失くしてしまった物をまだ持っている。

そして、動物はとっても正直だ。

自分に良くしてくれる人のことを誰よりも好きになり、自分を攻撃する人にはよりつかない。

だからこそ、大切な人を失うときはきっと心で大きく泣いているんだ・・・・


とりあえず俺の住んでる所ってのがすごい田舎。

数年前ローソンとか出来たけど周りは山に囲まれてるし、季節になると山葡萄とか秋には柿が庭で取れる、そんなレベル。

自動車の本道脇は全部あぜ道で、そこいらに広がる畑やら田んぼのど真ん中に俺んちはある。

結構庭も広くて縁側は日の光が良い感じに差し込んできて春先とかは最高に気持ちが良い。

暖かくなるとおばあちゃんがそこに座っていっつも茶菓子やら煮干しをお茶と一緒に食べるのがデフォだった。

そいでいつから来だしたのか分からないのだけれど、庭によく猫がやってきてた。

1匹とかじゃなく何種類も。ブチだったり三毛だったり。

おばあちゃんが日向ぼっこをしている時に餌をやってんの。

そんな風景を俺は当たり前だと思っていたし、家族も猫を追っ払うでもなくかといって飼い猫みたいに首輪をつける事も無く、何となく「トラ」だの「ブッチさん」だの名前をつけてはそれを眺めてた。

高校を出た俺は頭も良くなかったし、地元の食品会社に勤めることになった。

家から車でホント5〜6分の距離で職場環境も良かった。

うちの職場では鰹節の粉カスみたいなのが毎日沢山出る。

ある日俺がその粉カスを持って帰るとおばあちゃんがめちゃ喜んで「猫は鰹節がすきやからなぁ、きっと喜ぶわぁ」ってその鰹粉を受け取った。

次の日から小さな陶器の器におばあちゃんが鰹粉を入れて猫たちにやるようになった。

気がつけばもうおばあちゃんはもう80を過ぎていて、昔は自転車に乗って買い物をしにいったり老人会の集いみたいなのに出かけていたのに、いつのまにかそれをしなくなっていた。

毎日顔を合せているから分からなかったが、よく見れば頬は扱け手には血管が浮いていた。

それでもおばあちゃんは毎日猫たちに餌をやり続けた。

おばあちゃんが疲れて布団から出てこないときは俺や母が餌をやった。

一昨年の夏、俺が職場のゴミ出しに外へ出るとおばちゃんが「クロ」と呼んでいた猫がゴミ置き場にいた。

地面に寝転がるのが本当に好きで、よく餌を食べるなんだかだらしのない印象の猫だった。

いつも面倒くさそうな顔をしていたけれど、どこか憎めない奴だ。

俺は心の中で(ああ、この生ゴミの臭いに釣られたな)と思い少しニヤついた。

いつも家で見ているクロを職場で見るのは何だか新鮮で少し嬉しかったのだ。

クロは俺を見据えたままトコトコこっちへやってきて、ゴミ袋を持った俺の1メートル手前で背筋を伸ばしビシッと座った。

いつもだったら足元に擦り寄ってきて餌をおねだりをするクロがまるで敬礼しているみたいに、前足や耳をピンと張らせ自分を見ている。

そんなクロを今までに見た事が無かった。

鳴きもせず喉を鳴らす事もせず只ひたすらに彼は俺の目を見つめたのだ。

彼が伝えようとした意味はそんなに難しい事じゃなかった。

受け入れたくない類の、けどいつかはやって来る事だった。

大人になって初めて泣いた。

ゴム手袋をはずして目頭を押さえても涙はどんどん出てきて、嗚咽みたいな声としゃっくりが止まらなかった。

滲んだ視界にクロがぼやけて映って、それでもまだちゃんと、俺に何かを伝えようとしてくれていた。

「わがっだ、わがっだがら」

俺はぐしぐし言いながらクロにそう言った。

胸が締め付けられて息が出来ない。

置物みたいに動かないクロの顔は凛としているのにも関わらず、何故だかすごく無理をしているみたいで、俺はそれがたまらなく悲しい事のように感じた。

ゴミ捨て場で泣いている俺を上司が見つけて、それでも涙が止まらない俺は「すいません、すいません」としか言えなかった。

上司に付き添われながら戻る時、ゴミ捨て場のほうを見るとクロはもうそこには居なかった。

会社に電話が掛かってきて「祖母が死んだ」という知らせを聞かされたのはすぐ後のことだった。

今でも俺んちは暖かい日に猫が来てひなたぼっこをしたり、母に餌をねだったりしている。

俺はまだ見た事がないのだけれど、クロが時折背筋を伸ばし縁側を見るのだそうだ。

そうした時我が家では、座布団とお茶とお菓子を縁側に置くようにしている。
posted by 朱雀門の鬼 at 21:05 | 感動