2015年05月20日

異次元の世界に迷い込んだ話

異次元の世界というのは存在するのだろうか?

もしも、存在するのなら絶対に迷い込みたくない。

異次元の世界に迷い込んだ話を体験談として書いている人は、そこから戻ってこられた人だ。

だが、戻ってこられなかった人も確実にいるはずなのだから・・・・


不思議な記憶と言うか、今でも鮮明に覚えてる記憶。

小学校五年生の夏休み、家の裏手にある大きなグランドで夏休みの自由研究である「身近にいる昆虫リスト」を作ってた。

するとグランドの隅、地面がコンクリになってる場所で、下水道に通じるだろう錆びた鉄の扉を見つけた。

興味本位で取っ手をつかんで開けてみると、下に続く梯子が見える。

それを見た俺は冒険ごっこがしたくなり、すぐさま家に帰って懐中電灯をとってくると、ワクワクしながらその梯子を下りた。

下に着いてみると床は金網になっており、更に下には暗渠があるらしく、小さく水音がしてた。

イヤな臭いがしなかったので下水ではないと思う。

通路は後ろと前の2方向に伸びており、とりあえず正面に歩くことにした。

懐中電灯で足下を照らし、ワクワクしながらしばらく歩くと(たぶん20mぐらい)目の前に鉄格子が現れて行き止まりになっていて、すぐ脇には上に伸びる梯子が設置してあった。

「もっと、凄い物が見れると思っていたのに…」とガッカリしながら梯子を上がった。

「歩いた距離からして道路を挟んだ反対側の空き地あたりでも出るんだろう」と、予想をしながら、ふたを開けて地上に出ると降りた場所と同じに出て、おまけに夕暮れ時だった。

入ったのは昼過ぎのはずなのに。

なんだか怖くなってきて、とりあえず家に帰ろうとグランドを後にしたんだけれど、何か変。

何というか風景が微妙におかしい。

大まかなところは見知った近所なんだけれど、いつも駄菓子を買ってた雑貨屋が見たこともない民家になってたり、公民館が病院になってたりした。

道路標識も見たこと無い変なマークになってた。

急いで家に向かってみると、やっぱり微妙に変だった。

庭には巨大なサボテンが花を咲かせてるし、スポーツカーを縦に縮めたみたいな妙なデザインの赤い車が駐車場に止まってた。

玄関の脇にはインターホン代わり下向いた小さなレバーが飛び出してるし。

四つ足の髭の生えたキリンみたいな置物が扉の両サイドに立ってた。

でも、やっぱり自分の家なんだ。

細かいところは違うけど、どう見ても自分の家だった。

表札もちゃんと自分の名字だったし…

なんか間違い探しをしている気分になった。

玄関から入っていくのが怖くなって、家の裏手に回って台所の窓から中をのぞくと居間で、紫の甚兵衛を着た父親と何故か学校の音楽教師が仲良く話していた。

それ見た俺は当時プレイしてたドラクエ3の事を思い出した。

あのゲームって、裏世界ってあったじゃない、アレを思い出して「裏世界に来てしまった!」と思った。

慌てて元のグランドに戻ってさっきの地下通路に降りて、元来た道を引き返した。

ほんとに冷や汗描きながら必死で走ったよ、遅れると二度と戻れない気がして。

で、入ってきたと思われる扉から出て無事に戻ってきた。

この出来事があってから怖くて怖くて、グランドに近づけなくなった。

グランドの方を見るのもイヤだった。

あれに関わると、何かの拍子にまた裏世界に行ってしまって、今度は戻れなくなるんじゃないかと気が気じゃなかった。

グランドを避けて生活している内に引っ越してしまって、結局アレが何だったのか分からずじまいだった。

でも、半年前に仕事で近くを通る機会があったので、まだあるのかと寄ってみた。

半分駐車場になってしまってたけれど、グランドはまだあった。

でも、当時の恐怖感とかフラッシュバックしてやっぱり近づけなかった。

て、俺の体験。読みづらい長文でごめんね。

もしかしたら夢か何かを勘違いしてるのかもしれないけど、何故かかなり細部まで覚えてる。
posted by 朱雀門の鬼 at 12:00 | 謎を呼ぶミステリー
2014年01月05日

おっかない話 友人との電話

世の中には、おっかない噺ってありますよね。(稲川淳二風)

今、自分がやっていることを信じていいものなのか?

幻ではないのか?

幻覚ではないのか?

そして、その電話は・・・・


俺じゃないけど友人(以下A)の体験談。

ある日の深夜、Aは友人に金を貸しっぱなしだったことを思い出し電話をかけた。

深夜に電話をかけて金の催促なんて非常識だけどAはその時金に困っていて、もしすぐ返してくれるならなかなかの大金が返ってくる予定だったとのこと。

電話をかけた、と簡単に言うもののAはその友人と重大な連絡を取る機会が無かったため基本はLINEやSkypeで会話していた。

そのため普通に電話をかけるのは初めて。

LINEやSkypeが使えない時用にメモってあった電話番号を見ながらキーパッドに入力してかけたらしい。

数回コールしたのち、低く通った声で「もしもし?」と出た。

Aは友人が電話に出るなり金を返せとまくしたてた。

すると友人、今日買い物のついでに金を下ろしたから今すぐ返せる金が手元にあると応答。

それならいいかと安心したAはいつも通り友人とくだらない話を開始。

話題はセブンイレブンのコマーシャルでやっていた食べ物に。

あれ美味そうだよなーと何気なくAが言ったところ

友人「じゃあさ、俺の家の近くに毎回品切れ率が低いセブンあるからさ、そこ寄るついでに俺の家来いよ。」

それは名案だと思い支度をして、携帯片手にチャリを漕ぐA。

友人の家の場所を忘れたと言うと電話で案内してくれるとのこと。

「真っ直ぐ行ったら突き当たりにパーキングエリアあるだろ?そこ右に出て大通りまで」

「弁当屋あった?じゃあさ、そこの横に細い道あるから入って。近道になるから」

友人の指示が的確で分かりやすかったこともあり、家の場所を思い出してきたA。

しばらくチャリを走らせているうちに完全に思い出す。

もう電話の案内はいいなと思い一言言って電話を切った。

友人宅に到着。

しかし、部屋が暗い。

あいつあの短時間で寝たのかな?と思い呼び鈴連打。

すると友人が全く予測していませんでしたと言わんばかりの不機嫌な顔で出てきた。

「何だお前!?時間考えろよ!?ふざけんな!!」

Aも言い返す。

「お前が今から金返すっていうから来たんだろうが!!!」

友人は

「は?金?ああ、返してないな。けど俺そんなこと言ってないぞ?第一、お前に電話してないし。」

その言葉を聞いて不思議に思ったAは携帯を出して、通話履歴を見た。

やはりそこには友人の電話番号。

この履歴を友人に見せてはい論破。と思っていたのもつかの間、衝撃の事実が友人の口から飛び出した。

「いや、あのさ、俺が自分の電話番号覚え間違えるってことは無いと思うけどさ、お前この番号違くね?」

段々怖くなってきたので友人に念のため携帯で確認するよう頼む。

やはり番号はAがメモを間違えて取っていたことが発覚。

つまりあの電話は完全に間違い電話だったらしい。

一連の流れの後、友人は恐怖に怯えているAに優しく声をかけた。

「まあ、あのさ、お前が間違い電話かけた相手もたまたま金の件に心当たりがあったんだろ。すげえ偶然だなww。金はさ、悪い。今週中には返せるから。」

しかしAの恐怖心は収まらない。理由を友人にまくしたてるA。

「だって!だってな!俺、間違い電話の相手に自宅からここまで案内してもらったんだぞ!!」

その一言で友人もゾッとした。

事実ならばAの家どころか友人の家も何者かに割れているからだ。

この出来事もあり、2人は引っ越したらしい。

そしてAは電話に怯えている。

理由は言うまでもない。

自分にかかってくる電話に出たらまたあの友人に似た低い声の奴が出るかもという予感がするからだ。
posted by 朱雀門の鬼 at 19:04 | 謎を呼ぶミステリー
2013年12月24日

異世界へのエレベーター 異次元に行く方法

我々が普段日常的に使っているなにかが、想像もつかない場所へとつながってたとすれば・・・

扉や窓というのは、あり得ない異世界への入り口になってしまうことがあるのかもしれない。

とくに、エレベーターの扉が異次元へとつながったという話が多いのだ・・・・


建築法だか何だかで5階(6階かも)以上の建物にはエレベーターを設置しないといかんらしい。

だから俺が前住んでいた高速沿いのマンションにも、当然ながらエレベーターが一つあった。

六階に住んでいた俺が階段を使うことは全くといっていいほどなかった。まあ、多分誰もがそうだろう。

来る日も来る日もエレベーターのお世話になった。階段は下りるならともかく昇るのはなかなかにツライ。

だが、ツライのは分かっていても、今の俺は専ら階段しか使わない。

大学の講義がない平日の昼頃、俺はコンビニでメシを買ってこようと部屋を出た。

1階に下りるのには当然エレベーターを使う。エレベーターは最上階の8階に止まっていて、今まさに誰かが乗るか降りるかしているところのようだった。

俺は階下のボタンを押し、エレベーターが下りてくるのを待った。

開いたエレベーターのドアの向こうには中年のおばさんが一人いた。

ちょくちょく見かける人だったから、多分8階の住人だったんだろう。

軽く会釈してエレベーターに乗り込む。1階のボタンは既に押されている。

4階で一度エレベーターが止まり、運送屋の兄ちゃんが乗ってきた。

3人とも仲良く目的の階は1階だ。

だが。

エレベーターは唐突に3階と2階の間で止まってしまう。

一瞬軽いGが体を押さえつけてきた。俺を含めた室内の3人は3人とも顔を見合わせた。

何だ。故障だろうか。停電、ではないようだ。エレベーター内の明かりには異常がない。

「どう……したんすかね」

俺がぼそりと呟く。おばさんも運送屋も首を傾げる。

暫く待っても動く気配がない。と、運送屋が真っ先に行動した。彼は内線ボタンを押した。

応答がない。嘆息する運送屋。

「一体どうなってんでしょう」

運送屋の疑問は俺の疑問でもあった。

多分数字にしてみれば大した時間じゃなかった筈だ。沈黙は3分にも満たないくらいだったろう。

それでも漠然とした不安と焦りを掻き立てるには十分な時間だった。

何となくみんなそわそわし始めた頃、エレベーターが急に稼動を再開した。

おばさんが短くわっと声を上げる。俺も突然なんでちょっと驚いた。

しかし、だ。押しているのは1階のボタンだけだというのに、どういうわけか下には向かわない。

エレベーターは上に進行していた。

すぅっと4階を抜け、5階、6階……

7階で止まり、がらッとドアが開いた。

俺は訝しげに開いたドアを見る。全く、何なんだ。一体なんだっていうんだこれは。

「なんか不安定みたいだから」

おばさんがエレベーターを降りながら言った。

「なんか不安定みたいだから、階段で降りる方がいいと思いますよ。また何が起こるか分からないし」

「そりゃそうですね」

と、運送屋もエレベーターを降りた。

当然だ。全く持っておばさんの言うとおりだ。

今は運良く外へ出られる状態だが、次は缶詰にされるかもしれない。

下手をすれば動作不良が原因で怪我をする可能性もある。そんなのはごめんだ。

俺もこの信用できないエレベーターを使う気などはなく、二人と一緒に降りようと思っていた。


いや、待て。

何かがおかしい気がする。

エレベーターの向こうに見える風景は、確かにマンションの七階のそれである。

だが……やけに暗い。電気が一つも点いていない。明かりがないのだ。

通路の奥が視認できるかできないかというくらい暗い。

やはり停電か?

そう思って振り返ってみると、エレベーターの中だけは場違いなように明かりが灯っている。

そうだ。動作に異常があるとはいえ、エレベーターは一応は稼動している。停電なわけはない。

どうも、何か変だ。

違和感を抱きつつ、俺はふと七階から覗ける外の光景に目をやってみた。


なんだこれは。

空が赤い。

朝焼けか、夕焼けか? だが今はそんな時刻ではない。

太陽も雲も何もない空だった。なんだかぞくりとするくらい鮮烈な赤。

今度は視線を地に下ろしてみる。

真っ暗、いや、真っ黒だった。

高速やビルの輪郭を示すシルエット。

それだけしか見えない。マンションと同じく一切明かりがない。

しかも。普段は嫌というほど耳にする高速を通る車の走行音が全くしない。

無音だ。何も聞こえない。それに動くものが見当たらない。

上手くいえないが、「生きている」匂いが眼前の風景から全くしなかった。

ただ空だけがやけに赤い。赤と黒の世界。

今一度振り返る。そんな中、やはりエレベーターだけは相変わらず明るく灯っていた。

わずかな時間考え込んでいたら、エレベーターのドアが閉まりそうになった。

待て。どうする。

降りるべきか。

それとも、留まるべきか。

今度は特に不審な動作もなく、エレベーターは大人しく1階まで直行した。

開いたドアの向こうは、いつもの1階だった。

人が歩き、車が走る。生活の音。外は昼間。見慣れた日常。

安堵した。もう大丈夫だ。俺は直感的にそう思ってエレベーターを降りた。

気持ちを落ち着けた後、あの二人のことが気になった。俺は階段の前で二人が降りてくるのを待った。

しかし、待てども待てども誰も降りてこない。

15分ほど経っても誰も降りてこなかった。階段を下りる程度でここまで時間が掛かるのはおかしい。

俺はめちゃくちゃに怖くなった。

外へ出た。

何となくその場にいたくなかった。

その日以来、俺はエレベーターに乗りたくても乗れない体質になった。

今は別のマンションに引越し、昇降には何処に行っても階段を使っている。

階段なら「地続き」だからあっちの世界に行ってしまう心配はない。

だが、エレベーターは違う。

あれは異界への扉なんだ。少なくとも俺はそう思っている。

もうエレベーターなんかには絶対に乗りたくない。
posted by 朱雀門の鬼 at 03:02 | 謎を呼ぶミステリー