2016年01月07日

親友の指輪に宿る不思議な力

物には魂が宿るという。

そして、それは人が大事に使っているものほど魂が宿りやすいのだとか。

今回はそんなお話。


当時、学生だった私は合コンの後抜け出して、男女4人で茅ヶ○の海に行きました。

深夜ということもあり人影もなく波の音だけが聞こえていました。

私達はビール片手に花火をしたり、トンネルを掘って遊び、アパートに戻ったのは午前3時ぐらいでした。

ところが、アパートの駐車場で一緒に行ったAが「ないっ!ないんだよ!!」と焦った声を出したのです。

「何がないんだよ!」と聞くと、「指輪がないんだよ!」というのです。

たしかにAはシルバーの指輪をいつも着けていたのですが、それがないのです。

Aは「海だ。海で落としたんだ!今から探しに行く!」というのです。

私は「今から行っても無理だ。明日、明るくなってからの方がいい。」と簡単に言ってしまったのです。

そしたらAは「あれは大事な物なんだ。親友の形見なんだ。」と話し始めました。

私はスッカリ酔いも覚めてしまって、Aの話を聞きました。

「俺が中学生の時、いつもつるんでいた4人がいて、高校も一緒の所に決まったんだ。高校の入学式の時、一緒に行こうと待ち合わせしていたら一人だけ何時まで経っても来なかったんだ。俺達は寝坊でもしたんだと思い、3人で入学式に向かったんだ。結局そのつれは入学式に現れなかった。心配して、そいつの家に行ったらお母さんが泣きながら出てきた・・・。」

「・・・。」

「そいつは俺達の待ち合わせに向かう途中事故にあって死んだんだ。その葬式の時、そいつのお母さんが、そいつがいつも身に着けていた物を俺達3人にくれたんだ。俺はその時あの指輪を形見としてもらったんだ。」
「だからどうしても探さないといけないんだ。」

しかし、私はもうこの時間に海に行っても絶対に見つけられないと思い、Aを何とか言い聞かせ明日あさいちで海に行くことになりました。

一夜明け、2人で昨日の海に行きました。トンネルを掘った時にでも落としたのではないかと思い、砂浜まで車を乗り入れました。

私は車を降りて水辺に向かおうとすると、Aが車の横で突っ立っていました。「何してるんだ。」と言うと、「あったぁ。」と言うのです。

私は何を言ってるのだか良く分からず駆け寄ってみると、Aの足の横にその指輪が砂の上にあったのです。

本当にそれは誰かが置いたかのようにそおっと砂の上にありました。

昨日車をとめた所とは全然違う場所だし、大体の場所は記憶していたものの広い砂浜で車を降りて足を踏み出したその足の横に指輪がある確立は・・・。

私は考えるのを止めました。そしてAのホッとした顔を見てなんだか泣けてきました。
posted by 朱雀門の鬼 at 09:32 | 不思議な体験
2013年11月26日

怖くて不思議な話 絶対外に出てはいけない

もしも、親族の誰かに、「今日は、絶対外に出てはいけない。」と言われたら、その言いつけを守るだろうか?

外に出てはいけない理由が、不明確であったり、自分がまだ子供のころだったら好奇心から出てしまうかもしれない。

今回の話は、怖いのだけど不思議も残るような話・・・・


9月にうちのばあちゃんの姉(おおばあ、って呼んでた)が亡くなって、一家揃って泊まりで通夜と葬式に行ってきた。

実質、今生きてる親族の中では、おおばあが最年長ってのと、うちの一族は何故か女性権限が強いってのもあって、葬式には結構遠縁の親戚も集まった。

親戚に自分と一個違いのシュウちゃん(男)って子がいたんだけど、親戚の中で自分が一緒に遊べるような仲だったのは、このシュウちゃんだけだった。

会えるとしたら実に15年振りぐらい。でも通夜にはシュウちゃんの親と姉だけが来てて、期待してたシュウちゃんの姿はなかった。

この時ふと、小学生の頃に同じように親戚の葬式(確かおおばあの旦那さん)があって、葬式が終わってからシュウちゃんと一緒に遊んでて、怖い目にあったのを思い出した。

うちの父方の家系はちょっと変わってて、家督を長男じゃなくて長女が継いでるらしい。

父方の親族はおおばあもみんな日本海側の地域いるんだけど、うちは親父は三男ってのもあって、地元では暮らさず、大阪の方まで出てきてて、そういった一族の風習とは無縁。

シュウちゃんの家もうちと同じように地元を離れた家みたいで、神奈川在住。

夏休みは毎年、お盆の少し前ぐらいからおおばあの家に集まって、法事だの地元の祭に行ったりだの、親族で揃って過ごす。

うちとかシュウちゃんの家なんかは、他の親族と違って、かなり遠方から来ることになるので、おおばあの家で何泊かすることになる。

おおばあの本宅が海に近い(道路挟んで少し向こうに海が見えてる)から、朝から夕方までシュウちゃんと海に遊びに行ってた。

俺が小学校2、3年の冬に、おおばあの家で葬式があって(死んだのは旦那さんのはず)、その時もうちは泊まりがけで通夜と葬式に出席。シュウちゃんところも同じように泊まりで来てた。

元々俺は脳天気な人間なんだけど(さっきのカキコ見ての通り)、その頃は輪をかけて何も考えてなくて、葬式云々よりもシュウちゃんと遊べるってことしか頭になかったw

朝出発して、おおばあの家に着いて、ご飯食べてしばらくしてから通夜。

この辺は何かひたすら退屈だったことしか覚えてない。全然遊べないし。

泊まる時は「離れ」が裏にあって、そこに寝泊まりするんだけど、その時は他に来てた親族がほとんど泊まるから離れが満室。自分たちは本宅に泊まった。

晩飯終わってから、「何でこんな日に亡くなるかねえ」とか親戚がボソっと口にしたのを覚えてる。

翌朝起きたら(大分早かった。6時とか)、おおばあとかばあちゃん、他の親戚の人がバタバタしてて、家の前に小さい籠?何か木で編んだそれっぽいものをぶら下げて、それに変な紙の短冊?みたいなものを取り付けたりしてた。

ドアや窓のあるところ全部に吊してて、紐一本でぶら下がってるから、ついつい気になって手で叩いて遊んでたら、親父に思いっきり頭殴られた。

そのうち雨戸(木戸って言うのかな)とか全部閉めはじめて、雨戸の無い台所とかは大きな和紙みたいなのを窓枠に画鋲でとめてた。

人が死んだ時の風習かなあ、ってのが最初の感想だった。

朝も早いうちから告別式がはじまって、途中はよく覚えてないけど、昼少し過ぎた辺りにはほとんど終わってた。

薄情な子供かもしれないけど、これ終わったら遊べるってことしか頭になかったなあ。

途中、昼飯食べたんだけど、みんなあんまりしゃべらなかったのを覚えてる。

何時頃か忘れたけど、結構早いうちに他の親戚は車で帰っていって、本宅にはうちの家族とシュウちゃんの家族だけ残った。

夏みたいに親戚みんなで夜までにぎやかな食事ってのを想像してたんだけど、シュウちゃんとちょっと喋ってるだけで怒られたのが記憶に残ってる。

家の中でシュウちゃんと遊んでたら「静かにせえ」って怒られた。

夕方にいつも見てるテレビ番組が見たくて「テレビ見たい」って言っても怒られた。

「とにかく静かにしとけえ」って言われた。

今思ったら、親もおおばあもばあちゃんも喋ってなかった。

あんまりにも暇だからシュウちゃんと話して「海見にいこう」ってことになった。

玄関で靴をはいてたら、ばあちゃんが血相変えて走ってきて、頭叩かれて、服掴んで食堂の方まで引っ張っていかれた。

食堂にシュウちゃんのお父さんがいて、ばあちゃんと二人で

「今日は絶対に出たちゃいかん」

「二階にいとき」

って真剣な顔して言われた。

そのままほとんど喋ることなく、シュウちゃんとオセロか何かして遊んでて、気が付いたら2階で寝かされた。

どれぐらい寝たのか分からないけど、寒くて起きたのを覚えてる。

2階から1階に行く時に、魚臭さのある匂いがした(釣場とかよりももうちょっと変な潮臭さ)。

時計を見に居間を覗いたら、おおばあとかうちの親が新聞読んだりしてて、誰も喋ってなかった。

何か妙に気持ち悪くて、トイレで用を足した後、2階に戻ろうとしたら廊下でシュウちゃんと出くわした。

「あんね、夜に外に誰か来るんだって」

とシュウちゃん。

おおばあ達が今朝、何かそれらしいことを口にしていたらしい。それをシュウちゃんが聞いたようだ。

ちょっと確かめてみたいけど、2階も雨戸が閉まってて外が見えない。

「便所の窓開くんちゃうかな」

さっきトイレの小窓がすりガラスで、雨戸がなかったのを思い出した。

便所は家の端で海側(道路側)に窓があるから、二人で見に行こうと言うことになった。

冬のトイレは半端じゃなく寒いんだけど、窓の一つ向こうに何かがいるという思いこみから、秘密基地に籠もるような、奇妙な興奮と、同時に背筋に来るような寒気を覚えた。

「ほんまにおるん?(本当にいるの?)」

小声でシュウちゃんに話しかけ、シュウちゃんもヒソヒソ声で

「いるって、おばあが言ってたもん」

トイレの小窓は位置が高く、小学生の自分の背丈では覗けない。

便器の給水パイプが走ってるから、そこに足を乗せて窓を覗く形になる。

最初は自分が外を見ることになった。

音を立てないように静かに窓をずらして、外を見た。

軒の下で籠が揺れてる。

視界の端、道路から家まで、何か長いものが伸びていた。

よく分からないけど、その長いもののこちら側の先端が、少しずつこっちに向かってきている。

10秒ほど見てから、何か無性に恐ろしくなって身震いして窓を閉じた。
posted by 朱雀門の鬼 at 22:05 | 不思議な体験
2013年11月25日

不思議な体験「謎の旅行会社」

不思議な体験に巻き込まれた1人の男の話。

謎の旅行会社で働くことになったその男。

仕事内容も奇妙だったのだが、何よりもおかしなことに気が付くのは・・・・


3年ほど前、PC関係仕事で、小さな旅行会社に派遣で行った。

経理担当と業務担当の女性2人と営業男性一人、女性社長だけという本当に小さな会社だった。

私の仕事はシステム組んだり、サーバー立てたりと、旅行業務には関係の無い仕事だった。

経理の女性は仕事をしていたけれど、業務担当の女性はおそろしく性格の悪い巨デブで、朝から業務終了まで菓子を食べてるか、女性社長と噂話などしているだけで仕事をしている様子が無かった。

営業男性は何をしているのか良くわからなかった。

何より不気味だったのは、旅行会社なのに、旅行のお客が来ないこと。

1カ月だけの仕事だったが、問い合わせの電話が週に1〜2件あるだけで、 お客さんが入ったことが一度も無かったこと。

サーバー管理をしていたので、外国と旅行関係のメールやり取りはあった。

女性社長も何をしているのか良く分からず、 メールシステムがあるのに、外国とは郵便かFAXで取引をしていた。

実害は無かったけれど、陰気で会社という雰囲気が全く無く、気味悪いまま1カ月が過ぎ、さっさと次の会社へ行った。

それから半年ほど過ぎて、偶然、その会社のホームページを見つけた。

あの会社とは思えない明るい雰囲気で活気のあるHPで、いろいろ観覧して行くうちに、何かが違うことに気付いた。

社員たちの写真があったが、あの時の社員と全く違い人数も多かった。

社長も男性で何もかもが違う。

その会社は東京だったが、HPの会社は関西だった。

けれども、会社の名前、ロゴから取り扱っている業務まで、全てが同じだった。

お客を装い、関西の会社に東京に支社があるのなら、そちらに問い合わせたいみたいなメールを出したら

「私どもは、20年以上関西のこの店舗だけで営業しております。お客様の勘違いではないでしょうか?」

という答えが来た。

気味悪くなり、東京の店舗があったところへ行ってみると、 その旅行会社は入っていたビルごと無くなって更地になっていた。

1カ月通ったあの旅行会社は何だったんだろう。
posted by 朱雀門の鬼 at 20:06 | 不思議な体験