2016年09月05日

父親が二人いる

4〜5歳くらいまで、父親が2人いたんだよ。
それも、浮気とかじゃなくて、同じ父親が2人。

意味がわからないと思うけど、顔かたちはまったく同じなんだけど、目つきだけが異様な感じがする、とにかくこの世のものとは思えない存在だった。

どういうときに「そいつ」が来たのかは覚えてないがいつもの父親と同じように家に帰って来てた。
でも俺も母親も「そいつ」が父親じゃないってことは肌で感じており玄関の前にきたときから震えていた記憶がある。

そして「そいつ」は家の中に入ると決まって家具や皿をめちゃくちゃに荒らすんだよ。
俺は恐くて目をずっとつぶってるんだが耳には母親の「やめて!」という声が今でもこびりついている。

断言できるが俺の父親は優しくそんなことをする人ではない。
でも、顔が同じで、性格がまったく逆のもう1人の「そいつ」は確かにいた。

今、そのことを親に言っても「そんなことはなかった」しか言われない。
あれはなんだったんだ
posted by 朱雀門の鬼 at 23:41 | 怖い話(短い話)