有名な怖い話 猿夢の続編
2013年12月07日

有名な怖い話 猿夢の続編

悪夢の最中に、ふと気が付くことがある。

「あ、これは夢なんだ。起きてしまえば、ここから脱出できるんだ。」

と。

でも、一向に起きられない。

悪夢はどんどん過激になり、早く逃げなければならないのに。

ああ、どうしたらいい。

どうしたら、目が覚める?

もしも、このまま起きられなかったとしたら、人の身体というのはどうなってしまうのだろうか・・・・?


2chのオカルト板で紹介されていた、『猿夢』と言う話をご存知だろうか?とある電車に乗り合わせた人が、独特の方法で順番に殺されていくと言う物だ。

知らない人は、こちらを確認してほしい。
有名な怖い話 猿夢

さて、この『猿夢』だが、このテの話に多い『読んだ人にも災難が降り掛かります』的なコメントもなく始められていて、文章も読み易く、僕はページを開くなりサクサク読み進めていった。

しかし、それが間違いだったのかも知れない。この話を読んでから4日目の晩、僕は『続き』とも言える恐ろしい夢を見たのである。

二番煎じは一番を超える事は出来ない。

それは重々承知だが、僕の見た夢をここに書き留めておきたい。

夢の中で、僕は名古屋市内のとある遊園地のスロー・コースターに乗っていた。

今はもうなくなっているだろうか?それは子供向けのアトラクションで、園内の一部をゆっくりと回って来る。

幼い頃の事なので細かい事は良く覚えていないが、大体3〜5分の内容ではなかっただろうか。

降り場の手前に小さなトンネルがあって、そこを抜けるとビデオカメラを構えた父。

その隣には僕らの名前を呼びながら手を振る母の笑顔があった。

これは父からの虐待が始まる前の、最も幸せだった頃の大切な思い出だ。

夢の中で、僕は2人掛けの一番前の席に座っていた。隣には幼かった頃の姉がいる。

あの頃僕は姉を見上げてはしゃいでいたのに、この夢の中では僕だけ20歳。

この年齢差では年の離れた兄妹どころか、下手をすると親子のようだ。

しかし僕は懐かしいあの頃の夢を楽しむ事にした。

僕らの乗ったコースターはゆっくりとコースを回り、やがてトンネルに差し掛かった。

「このトンネルを抜ければ、優しかった父にもう1度会える。」僕はそう思った。

しかしトンネルを抜けると、そこはあの遊園地ではなかった。

今まで僕が乗っていたコースターは電車に変わり、僕は『5号車の自由席』に乗っていた。

隣にいたはずの幼い姉はもういない。

席は前の方で、喫煙車両である4号車とを繋ぐデッキのドアが開くと煙草の匂いがした。

僕は新幹線で移動する事が良くあるので、夢がそこに繋がってしまったのだろう。

全く、夢はいつも『いいトコ』を見せてくれない。僕は舌打ちした。

窓の外を見慣れた景色が過ぎていく。

ただ現実と違うのは、車内があまりにも静か過ぎる事。

そして2人掛けと3人掛け、左右どちらのシートを見てもどの列にも窓際に1人ずつしか掛けていない。

そして皆異様に顔色が悪かった。

「無気味だな」と思いつつ僕はいつの間にか抱えていた鞄からMDプレーヤーを取り出し、お気に入りの曲を聴
いた。

と、新幹線が減速し始める。

「おかしいな?京都に着くにはまだ早過ぎる。もしかして、岐阜羽島にも停まるのか?」僕は駅名を確認しようとヘッドフォンを外したが間に合わず、聴き取る事が出来なかった。

見知らぬ駅で停まる新幹線、突然車内に響く叫び声。

どうやら後ろの方の席で何かあったようだった。

しかし物凄い声だったにもかかわらず、誰1人反応しない。

何があったのか?しかし僕の視力では後ろまで見えない。

乗り降りする人は誰1人なく、新幹線はまたゆっくりと走り始めた。

5分と経たないうちにまた減速。次の駅名は聴き取る事が出来た。

『吊るし上げ』

新幹線はまた知らない駅で停まる。

そしてまた、叫び声。

慌てて後ろを振り返ると、初老の女性が吊るし上げられていた。

相変わらず良く見えないが、首に紐が掛けられているのだろう。

首の辺りに手をやってもがいていた。手足がシートや壁に当たる音がバタンバタンと聞こえる。

僕はやっとこの夢が何であるか分かった。

恐らくこれは『猿夢』だ。

一刻も早く目を覚まさなくてはならない。

しかし僕は自由に目を覚ます事が出来ない人間であるため、しばらくその夢を見る事になってしまった。

とりあえず今何人が殺されているのか、僕は何番目なのかを知っておきたかった。

僕の乗る5号車の後ろ4分の1程は空席のようだ。

しかし実は既に殺されていて、そこには『猿夢』のように『活け造り』や『抉り出し』された人が座って(?)いるのかも知れない。

僕が座っているのは前から6番目。

まだまだ順番が来るには早いが、さっさと目覚めなくてはならない。

しかしなかなか目覚める事が出来ない。

その間に、何度も聞こえる叫び声。

と、いつもドリンクやサンドイッチを売り来る車内販売の女性が、ニコニコしながらカートに内臓を乗せて押していくのが見えた。

「もう駄目だ。早く目覚めろ、目覚めろ、目覚めろ」

順番を確認するのに、僕はまた後ろを振り返った。

すると後ろに座っていた何人かがスッと消え、同じように席もなくなった。

前から6番目にあったはずの僕の席は真中あたりに来ていた。

慌てる僕に、すぐ後ろに座っていたリーマン風の男が言った。

「目覚めたから席が消えたんだよ。アンタも早く目覚めないと、すぐに順番が来る。」

僕の8つ後ろの席から血が流れているのが見えた。

大丈夫、まだ7人余裕がある。早く目覚めて、もう2度とこの夢を見なければいい。

次の駅が来た。

『串刺し』

と、大変な事になった。

自分の番が来るまで後7人あると思っていたのに、その駅で一気に5人串刺しになって殺されてしまったのだ。

次は僕の後ろのリーマンの番だ。

しかし彼はシート越しに穏やかな口調で話し始めた。

「オレはもう目覚めなくていいんだ。会社はリストラされたし、妻は、、、」ガクガク震えながら彼の身の上話を聞いているうちに目が覚めた。

目覚めた時は冷や汗をいっぱいかいていた。

あんなに長い夢だったのに、時計を見るとほんの20分程しか経っていない様だった。

『猿夢』、、、あまりにインパクトが強過ぎたためにこんな夢を見たのだろう。

あの話自体が、この電車への切符なのかも知れない。

とにかく、もう2度とあの夢を見ないようにしなくては、、、本当に、恐怖のあまり心臓発作で死んでしまうかも知れない。
posted by 朱雀門の鬼 at 02:44 | 悪夢